未受講者への受講促進メールは送れる?自動配信機能と設定方法を徹底解説

この記事でわかること
- 未受講者への自動リマインドメールは、受講率向上と運営負担軽減に有効な機能。
- 対象者抽出・配信タイミング・文面設計を工夫することで、効果的に受講を促進できる。
- 送りすぎや定型文の多用は逆効果となるため、頻度・表現・除外設定に注意が必要。
オンライン研修・eラーニングを導入するとき、「受講しない人が出ないか」「全員に確実に受講してもらいたいか」が運用上の大きな課題になります。
その課題を軽減する機能のひとつが、未受講者への受講促進メール(リマインドメール)の自動配信機能です。
本記事では、この機能がどういうものか、導入時にどう設定すればよいか、運用上の注意点などを含めて3000字程度で解説します。
1.未受講者促進メールとは?その意義
■ 促進メールの目的
研修や講座を案内したにもかかわらず、受講を始めていない人に対して、受講を促すためのメールを送る機能です。
これは「リマインド(催促)」メール、あるいは「フォローアップ」メールと呼ばれることもあります。
主な目的は次の通りです:
- 受講意欲を喚起して、離脱を防ぐ
- 受講期間や締め切りを意識してもらう
- 忘れられがちな受講のきっかけを提供する
- 全体の修了率/受講率を引き上げる
これを効果的に運用することで、運営側の手間を抑えつつ、受講者全体の実績を安定させることができます。
2.自動配信できる機能は何があるか?
自動配信機能を持つシステムでは、以下のような設定や運用が可能です。
■ 対象者の自動抽出
あるタイミング・条件で「未受講者」を自動で抽出し、その対象者にメールを自動送信できます。
たとえば、「講座開始後3日以内に未起動者」「受講期限直前で未着手者」など、条件を設定して絞り込みます。
■ 送信タイミングの予約設定
「開始直前」「締切3日前」「当日」など、送るタイミングを予め設定しておけば、システムが自動で指定時間にメールを配信します。
■ テンプレート利用・差し込み機能
メール本文をテンプレート化し、受講者の名前、講座名、期限日などを動的に差し込み可能なシステムが多いです。
これにより、個別対応感を出しながら一斉配信できます。
■ 配信制御(除外設定)
特定の受講者を促進対象から除外する設定ができるシステムもあります(例:受講済み者、特定グループなど)。
■ 通知ログ・履歴管理
誰にいつメールを送ったか、開封状況やエラーなどの履歴を記録できる機能も重要です。
3.自動配信機能を使うメリットと注意点
メリット
- 手動で一人ずつメールを送る手間を大幅に削減
- 配信忘れや送信ミスを防ぐ
- タイミング良く複数回リマインドできる
- 受講率向上に効果が期待できる
注意点・課題
- あまり頻繁すぎるメールは逆効果になりうる(受講者に嫌悪感を与える)
- メール文面が定型的すぎると印象が悪くなる可能性
- 特定の受講者を除外したい操作ができない仕様もある(システム依存)
→ 例:設定段階で除外できないと、未受講者全員に一律送られる仕様になることもあります
メールが迷惑フォルダに振り分けられるリスク
送信タイミングや頻度の調整が必要
これらを踏まえたうえで、運用スタイルに応じた設計が求められます。
4.設定例・操作手順(管理者視点で)
以下は典型的な設定・運用例の流れです。自社システムに合わせて読み替えてご利用ください。
ステップ 1:メール配信機能の有効化
まず、管理者画面などで「未受講者メール配信機能(リマインド機能)」を有効にします。
ステップ 2:テンプレート作成
- タイトル・件名
- 本文(挨拶、受講促進文、講座名、期限、ログインURLなど)
- 差し込み変数(受講者名、講座名、期限日など)
- CCや上司への同時配信設定(できるなら)
ステップ 3:送信対象・条件設定
未受講者の抽出条件を設定します。例:
- 講座開始日から経過日数(例:3日未起動)
- 締切日まで◯日前
- 進捗率が0%(つまり未スタート)
また、除外対象として「受講済み」「除外グループ」などを設定するオプションがあれば設定します。
ステップ 4:送信タイミングのスケジューリング
予め「何日前に」「何時に」メールを送るかを予約設定します。たとえば:
| タイミング | メール種類 |
|---|---|
| 講座開始前日 | 受講案内・準備促進メール |
| 講座開始後3日 | 未起動者へのフォロー |
| 締切3日前 | 受講促進リマインド |
| 締切当日 | 最終通知メール |
ステップ 5:配信実行・モニタリング
予約タイミングに基づき、自動または手動でメールが配信されます。
配信後は、送信履歴やエラーログ、送信成功率などを確認し、適宜改善を加えます。
ステップ 6:効果測定・改善
送信前後での受講率の変化を分析し、文面やタイミング、頻度を見直します。
また、開封率・クリック率(ログイン誘導リンク)も確認できれば、改善材料になります。

5.運用を安定させるためのコツ・ベストプラクティス
■ 適切な頻度・タイミング
リマインドメールは、送り過ぎると逆効果。講座内容や受講者のスケジューリングを考慮して、3回前後が一般的目安です。
■ 文面の柔らかさと明確さ
「受講をお願い致します」など丁寧な表現にしつつ、〆切日やURLなど具体的な行動を明示すると効果的です。
■ 差し込み変数でパーソナライズ感を
受講者名、講座名、期限日などを差し込むことで、定型文でも受講者に響く文面になります。
■ A/Bテストで文面改善
文面や件名を変えて送信して、どちらが反応率が良いか比較することも可能であれば効果的です。
■ 配信対象の適切な絞り込み
進捗が少しでも進んでいる人を対象外とする、あるいは除外グループを設定する運用を取り入れると、無駄なメール送信を減らせます。
■ 通知メール以外のチャネル連携
メール以外、社内チャットや通知機能(ポップアップ等)と併用するとリマインド効果が高まります。
6.よくある質問(FAQスタイル)
Q. 一度登録したメール文面はあとから変更できますか?
はい、多くのシステムではテンプレート編集機能があり、後から文面を修正・追加できます。
Q. 送信予約したメールは取り消せますか?
予約メールの配信を停止・キャンセルできる機能が備わっている場合が多く、誤配信防止に役立ちます。
Q. 受講済み者に誤って送ってしまうことはありませんか?
除外設定を正しく行っておけば、受講済み者には送られないよう制御できます。
また、配信直前に受講状況を再チェックして対象を絞るシステム設計が望ましいです.
Q. 自動配信メールの数に制限はありますか?
システムによりますが、多くのプラットフォームでは配信回数の上限なく設定可能なものもあります。
まとめ
未受講者への受講促進メール(リマインドメール)の自動配信機能は、eラーニング運営で非常に有効な利器です。
効果的に使えば、担当者の負荷を抑えながら受講率を向上させられます。
しかし、そのためにはただ使うだけではなく、
- 対象者抽出・除外設定
- 配信タイミング設計
- 文面や差し込み変数の工夫
- 配信履歴・効果のモニタリング・改善
といった運用設計が不可欠です。
manabi+ school の導入を検討される際には、ぜひこのステップをロードマップとして活用してください。