未ログイン受講者へのリマインドとは:その意義と設計ポイント

この記事でわかること
- 未ログイン者は離脱リスク大—対象・タイミング・文面・頻度・停止条件を設計してリマインド。
- 自動化が有効:申込後24h/72h/7日などで自動通知+必要に応じて手動メール。
- 改善を継続:ログイン/開封/クリック率を測り、除外制御と文面最適化で定着率向上。
オンライン講座を運用すると、講座を申込んだものの、最初のログインをしない受講者(=未ログイン受講者)が一定数出てきます。
このような受講者を放置すると「申し込んだが学び始めない」「離脱率が高い」「受講意欲を維持できない」などの課題につながります。
したがって、未ログイン者に対するリマインド(メール通知・メッセージ案内など)は、受講を促し定着率を高めるために非常に重要な施策です。
manabi+ school には、通知・メール配信機能が備わっており、それを使って未ログイン受講者にリマインドを送る設計が可能です。ここでは、そのリマインド運用の考え方、設定すべき通知タイミング、メールテンプレート整備、運用上の注意点を中心に解説していきます。
1.リマインド設計の基本構成:何を、誰に、いつ、どのように送るか
リマインドメールを効果的に使うには、「対象」「タイミング」「内容」「頻度」「条件」の設計が重要です。以下のような構成要素を押さえておくと実運用がしやすくなります。
| 項目 | 設計内容例 | ポイント |
|---|---|---|
| 対象 | 申込済だが一度もログインしていない受講者 | 既にログイン済み受講者には送らないよう対象絞り込み |
| タイミング | 申込翌日、3日後、1週間後など | あまり早すぎても見逃される/遅すぎると関心が下がる |
| 通知手段 | メール、サイト通知(お知らせ機能) | 両方使えると相互補完になる |
| メールテンプレート | 件名、本文、リンク(ログイン画面や講座案内) | リンク先がわかりやすく、動線を明確に |
| 上限・停止条件 | 一定回数送ったらリマインド停止、ログインしたら自動停止 | 同じ人に過度な案内を送らないよう制御 |
これらを講座運用方針に合わせて設計することで、リマインドが「迷惑通知」にならず、有益なフォローアップ手段となります。
2.manabi+ school における通知・メール機能と自動通知設定
リマインドを実際に実行するには、システム側でメール通知機能を有効に活用できるよう設定を整えておく必要があります。manabi+ school には通知・メール関連の機能が備わっており、次のような項目が運用上役立ちます。
通知・メール機能の位置付け
管理サイトのメニューには、「通知・メール」・「手動メール送信」・「自動通知メール設定」・「メール送信履歴」などの機能があります。これにより、未ログイン者へのフォロー通知を自動化したり、個別メールを送ったりできます。
「通知・メール」機能では、受講者サイト上のお知らせや予定表示にも使われる機能を制御可能で、ログインしていない人にもお知らせが出せる設計にできます。
また、自動通知メール設定を使えば、講座申込後、一定時間が経過した段階で特定のメールを送信するルールを作れます。これをリマインド用途に使うことが可能です。
手動メール・自動メールの使い分け
手動メール送信:特定の受講者(未ログイン者を抽出)に対して個別にメールを送れる機能です。手動操作が必要ですが、文面をカスタマイズして送ることができます。
自動通知メール:あらかじめ設定したルールに従って、特定の条件を満たす受講者に自動でメールが送られる仕組みです。たとえば「申込から 3 日経過して一度もログインしていない受講者に通知」などの条件を設定できます。
こうした機能を適切に設定しておけば、運営担当者が手作業でフォローをかけることなく、未ログイン受講者に対するリマインド体制を一定自動化できます。
3.リマインド運用設計:具体的ステップ
実際に manabi+ school を使って未ログイン受講者へのリマインドを運用する際のステップを時系列で整理しておきます。運用設計段階から受講者側案内までを視野に入れた流れを例示します。
ステップ 1:対象条件設定
まずリマインド対象者を明確にします。典型的には以下の条件を組み合わせます:
- 講座を購入または受講申込済
- 受講権限は付与済
- まだログインした記録がない(ログイン履歴が空)
- 申込日時から一定の経過時間が過ぎている(例:24時間以上、72時間以上)
これらをシステムの抽出条件に反映できるように、メール通知やフィルタ設定を行います。
ステップ 2:通知スケジュール設計
通知を送るタイミングを設計します。たとえば以下のようなスケジュールが考えられます:
- 申込から 24時間後:最初のリマインド
- 申込から 72時間後:再リマインド
- 申込から 7日後:最終リマインド(以後は通知停止)
このスケジュールは講座の特性(学習期間、難易度、受講者層)に応じて調整する必要があります。
ステップ 3:メールテンプレート準備
各タイミングで送るメールのテンプレートを準備します。以下の要素を入れておくと効果的です:
件名:目を引くが控えめな表現(例:「まだはじめられていませんか?」「講座開始のご案内」など)
- 宛名および挨拶文
- 講座名・講座説明(簡潔に)
- ログイン先リンク(ログイン画面・講座画面への誘導)
- 操作手順やログイン方法ヒント
- 注意事項(受講期限・サポート窓口案内など)
- 配信停止案内(「このメールを停止する」リンクや設定案内)
運営側で自動通知メール設定にこれらテンプレートを登録しておき、状況に応じて差し替えられるようにしておきます。
ステップ 4:通知設定の登録
管理サイトの「自動通知メール設定」機能を使って、対象条件とタイミング、テンプレートを登録します。
これにより、申込後に条件を満たす未ログイン者に、自動的にリマインドメールが送信されるようになります。
また、必要に応じて「手動メール送信」機能を使って対象受講者に追加フォローをかけられるようにしておきます。
ステップ 5:通知送信後フォローと除外制御
通知送信後、受講者がログインしたら以後のリマインドメールを停止する制御を有効にしておきます。
一定回数以上送信した受講者には、それ以上送らないよう除外設定を設けます。
通知文のクリック率・到達率・開封率を定期的にチェックし、メール文面・タイミングの改善を図ります。

4.運用上の注意点と改善ポイント
未ログイン受講者へのリマインドを効果的に運用するためには、いくつか注意すべきポイントがあります。
通知頻度のバランス
リマインドを頻繁に送りすぎると「迷惑メール」扱いになったり、逆に受講者が通知を無視したりするリスクがあるため、適切な頻度設計が必要です。
最初の通知後、程度を置いてリマインドを送り、以降の通知は控えめにするパターンが一般的です。
通知文面の最適化
メール文面は定期的に見直しが必要です。例えば:
- 件名が平凡すぎて開封されない
- ログイン案内リンクが見つけにくい
- 講座内容説明が冗長すぎ、興味をそぎやすい
といった点を改善するため、A/B テストや開封率・クリック率データをもとに調整していくと効果が高まります。
通知対象の除外制御
すでにログイン・受講開始した受講者に対して通知を続けないよう自動制御すべきです。また、通知未達・エラーとなったメールアドレスを除外対象とする仕組みもあったほうが安全です。
通知効果の分析
通知を設計・運用した後は、どれだけの未ログイン者がログインに至ったかを分析することが重要です。例えば:
- リマインド送信率
- 開封率・クリック率
- リマインド後ログイン率
- リマインド経由の進捗率・受講率の変化
これらを月次などで集計し、通知設計を改善サイクルに乗せていきます。
5.まとめ:未ログイン受講者リマインドを仕組み化しよう
- 講座申込後、一度もログインしていない受講者は離脱リスクが高いため、リマインドを設計しておくべき対象
- 通知・メール機能(自動通知、手動メール、通知/お知らせ機能)を活用してリマインドを自動化・半自動化できる
- 通知対象、タイミング、文面、停止条件を事前に設計しておくことが運用成功の鍵
- 通知効果を定期的に分析し、改善を繰り返すべき
未ログイン者へのリマインド施策は、受講定着率を上げるための基礎的かつ重要な施策です。
manabi+ school の通知・メール機能をうまく使いこなし、フォロー設計を整え、講座運用をより強固なものにしてください。