認定証に電子署名(eシール)を付与|QRコードで真正性を照会できる新機能
manabi+ school の認定証に、電子署名(eシール)を付与できるようになりました。受け取った第三者が「発行後に改ざんされていないか」「本当にその組織が発行したものか」を自分で検証できます。認定証に印字されるQRコードを読み取れば、スマートフォンから有効・失効の状態をその場で照会できます。

この記事でわかること
- 認定証PDFへの電子署名(eシール)で、偽造・改ざんを第三者が検証できるようになること
- QRコードによる「認定証の真正性照会ページ」で、提示先がその場で有効・失効を確認できること
- 管理サイトで発行状況を把握し、氏名変更などの際に認定証を失効させる運用ができること
1. 認定証の電子署名(eシール)とは|何ができるようになったか
これまでの認定証は、修了の事実を伝える書面としては十分でも、「その紙が本物かどうか」を受け取った側が確かめる手段がありませんでした。PDFは複製も編集も容易なため、氏名や講座名、発行日を書き換えられても、提示された側にはそれを見抜く方法がなかったのです。
今回の機能では、発行される認定証PDFに電子署名(eシール)を付与します。電子署名は、その組織が発行したという発行元の証明と、発行後に1バイトでも書き換えられていないという非改ざんの証明を、PDFファイル自体に埋め込む仕組みです。受け取った第三者は、Adobe Acrobat Readerなど電子署名に対応したビューアでPDFを開くだけで、署名の状態を確認できます。付与される署名は、PDFの電子署名規格であるPAdES(PDF Advanced Electronic Signatures)に準拠しています。特別なツールを用意しなくても、規格に対応した一般的なPDFビューアで検証が完結します。
つまり「発行元に問い合わせて確認する」という手間をかけずに、認定証そのものが自分の正しさを証明する状態になります。修了証を採用選考や元請への提出に使う場面では、この違いが実務の負担を大きく変えます。
1-1. 長期検証(LTV)対応で、証明書の期限切れ後も検証できる
電子署名で見落とされがちなのが、署名に使った電子証明書には有効期限があるという点です。単に署名を付けただけの場合、証明書の期限が切れた後にPDFを開くと「検証できない」状態になってしまいます。認定証は発行から何年も保管され、数年後に提示されることも珍しくありません。
manabi+ school の電子署名は長期検証(LTV:Long Term Validation)に対応しています。署名時のタイムスタンプと、その時点の証明書失効情報をPDFの中に一緒に埋め込むため、証明書の有効期限が切れた後でも「発行された当時、その証明書は確かに有効だった」ことを検証できます。
長期保管される証明書だからこそ、署名を付けること自体より「何年経っても検証できる形で付けること」が重要です。ここは実装コストがかかるため対応が分かれる部分であり、認定証という用途を見据えた設計になっています。

2. QRコードひとつで真正性を照会|提示された側がその場で確認できる
電子署名はPDFを開いて検証する仕組みですが、実務では「印刷された認定証を手渡しで提示される」場面も多くあります。そこで、電子署名を付与した認定証にはQRコードを印字するようにしました。
受講者本人はもちろん、認定証を提示された第三者(採用先・元請企業など)がスマートフォンでQRコードを読み取ると、認定証の真正性照会ページが開きます。ログインは不要で、その場で結果が表示されます。
| 照会結果の表示 | 意味 |
|---|---|
| 有効な認定証です | 正規に発行され、失効もされていない認定証 |
| この認定証は失効しています | 発行元が失効させた認定証。有効な証明としては使用できない |
| 該当する認定証がありません | その認定証が存在しない。読み取り直しをご案内 |
照会ページには、発行者・受講者・認定証の記載内容・発行日が表示されます。ここで重要なのが、表示される内容は「発行した時点の内容」が保存されたものだという点です。後から認定証のデザインや文言を変更しても、お手元にある紙面の記載と照会ページの表示を突き合わせて確認できます。逆に言えば、照会ページの内容と手元の認定証の記載が一致しなければ、その認定証は正規に発行されたものではありません。
受講記録をどう残し、どう証明するかという論点は、法定教育の領域では特に重く問われます。法令が求める記録の保管と修了証の位置づけについては、記録義務の残し方で詳しく整理しています。
3. どんな場面で効くのか|使いどころ
3-1. 法定教育・業界団体の講習で「本物だと証明できる仕組み」を求められたとき
安全衛生教育や技能講習の修了証は、現場入場や元請への提出で証明力が問われる書類です。近年は所管省庁や業界団体から、修了証が偽造・改ざんされないよう「本物だと証明できる仕組み」を求められるケースも出てきています。紙でもPDFでも、真正性を担保する手段がなければ、受け取る側は発行元へ都度照会するしかありませんでした。
電子署名とQRコード照会を組み合わせることで、発行元に問い合わせなくても、提示された側だけで確認が完結します。教育を実施する側にとっては、照会対応そのものが減るという運用上のメリットもあります。
3-2. 採用・取引先提出で認定証が使われるとき
資格講座や認定制度を運営していると、修了者が就職・転職・案件受注の場面で認定証を提出します。提出先が認定証の真偽を判断できなければ、その認定証のブランド価値は「発行元の知名度」に依存してしまいます。
QRコードから公式の照会ページへ誘導できれば、認定証を受け取った企業は自力で裏付けを取れます。検証できる認定証は、発行する制度そのものの信頼性を高めます。認定証を軸にeラーニングを比較検討する際の視点は、認定証で選ぶ比較ポイントにまとめています。
3-3. 氏名変更・記載誤りで認定証を出し直したいとき
発行済みの認定証は、管理サイトから失効させることができます。失効すると、その認定証のQRコードを読み取った際に「この認定証は失効しています」と表示されるようになり、同じ受講者・同じ講座であらためて認定証を発行できるようになります。
失効の際は理由を記録として残せます。氏名変更や記載誤りといった正当な出し直しと、不適切な発行の取り消しを、後から履歴の上で区別できます。「出し直せること」と「出し直した事実が残ること」の両方があって、はじめて認定証の運用は回ります。
4. 導入後の運用イメージ
4-1. 管理者の設定はチェック1つ、認定証ごとに使い分けできる
電子署名を付けるための設定はシンプルです。認定証の設定画面で電子署名を有効にするだけで、その認定証から発行されるPDFに署名が付くようになります。設定は認定証ごとに行えるため、証明力が求められる講座の認定証にだけ署名を付けるといった使い分けができます。
すでに発行済みの認定証にさかのぼって署名が付与されることはありません。設定後に新しく発行された認定証から、電子署名が付与されます。認定証マスタの登録手順や講座・カリキュラムへの割り当て方法は、認定書の発行(管理サイトマニュアル)をご覧ください。
4-2. 受講者の操作はこれまでどおり
受講者側にとって、操作は今までと変わりません。修了条件を満たすと「認定証を発行する」ボタンが有効になり、クリックすれば認定証を受け取れます。電子署名の付与は裏側で行われるため、受講者が署名を意識して何かを操作する必要はありません。受講者側の画面と発行の手順は、認定証の発行方法(受講サイトマニュアル)で確認できます。
一度発行した認定証は、何度でもダウンロードできます。同じ受講者・同じ講座に対して有効な認定証は1枚のみで、2回目以降は新たに発行されるのではなく、発行済みの認定証がそのまま再ダウンロードされます。同じ講座の認定証が複数出回ることはありません。
4-3. 発行状況をまとめて把握できる管理画面
管理サイトには、発行した認定証の一覧画面を新設しました。受講者情報や認定証の種類、発行日時、発行の状態といった条件で検索でき、「誰にどの認定証をいつ発行したか」を一つの画面で追えます。失効済みの認定証については、失効した日時・理由・操作した管理者もあわせて確認できます。
一覧からは、受講者や第三者が見ている真正性照会ページをそのまま開けます。受け取った側に何が見えているかを管理者が確認できるため、受講者から問い合わせを受けたときにも状況を把握しやすくなっています。失効も、この一覧から個別に、あるいは複数まとめて行えます。
5. 他のLMSと比べたときの強み|「不正を防ぐ」から「証明できる」まで一気通貫
修了証・認定証の発行機能を持つLMSは少なくありません。しかし多くは「条件を満たしたらPDFを出力する」までで完結しており、出力された後のPDFが本物かどうかを担保する仕組みまでは持っていません。
manabi+ school が他と異なるのは、受講の入口から証明の出口までを一つの基盤で押さえている点です。受講段階では顔認証による本人確認、空間認知AIによる離席・複数人・不適切な受講環境の検知、視聴ログによる受講実態の記録といった多層的な不正受講対策があります。そのうえで修了条件を複合的に設定し、条件を満たした受講者にだけ認定証を発行します。
今回の電子署名は、その最後のピースにあたります。「本人が本当に受講したことを担保する」仕組みと、「発行された認定証が本物であることを第三者が検証できる」仕組みが揃って、はじめて認定証は証明書として機能します。どちらか片方だけでは、受講は厳格でも紙は偽造できる、あるいは紙は堅牢でも中身の受講実態が担保されない、という穴が残ります。
加えて、認定証のタイトル・本文・発行組織名や発行者名を設定し、ロゴ画像・押印画像を差し替え、背景パターンを選んで認定証の体裁を整えられます。自社ブランドの認定証を作り、その真正性まで証明できる——教材制作から受講管理、証明書発行までを一貫して扱ってきた基盤ならではの組み合わせです。
6. よくあるご質問
Q. すでに発行した認定証にも電子署名は付きますか?
A. さかのぼっての付与は行われません。電子署名を有効にした後、新しく発行された認定証から署名が付与されます。
Q. 電子署名の付与に失敗した場合はどうなりますか?
A. その認定証は発行自体が失敗となり、受講者へPDFは渡されません。真正性が保証できない認定証を配布しないための動作です。受講者にはあらためて発行をお試しいただくご案内が表示されます。
Q. 電子署名を付けていない認定証も失効できますか?
A. できません。電子署名を付与していない認定証は真正性照会の対象外のため、失効操作の対象になりません。
Q. サンプルの認定証にも電子署名は付きますか?
A. 付与されません。デザインの確認用に出力するサンプルは、照会しても「これはサンプルです」と表示され、実際に発行された認定証とはっきり区別されます。
7. まとめ|認定証を「渡す」から「証明できる」へ
認定証の電子署名(eシール)機能により、manabi+ school で発行した認定証は、受け取った第三者が自分で真正性を検証できる書類になりました。PDFに埋め込まれたLTV対応の電子署名が改ざんの有無と発行元を証明し、印字されたQRコードから真正性照会ページへ進めば、有効・失効の状態をその場で確認できます。管理サイトでは、発行状況の把握と失効操作をまとめて行えます。
管理者の設定はチェック1つ、受講者の操作はこれまでどおり。運用の手間を増やさずに、認定証の証明力だけを引き上げられます。
当社のmanabi+ schoolは、LMS(問題登録、動画配信、課金システム、顔認証、空間認知AI等)やフロントサイト、レイアウトを自由に設定できるFSE(Flex Site Engine)を搭載したサービスです。認定証の電子署名は別途お申し込みが必要な機能です。実際の画面や運用イメージはデモにてご覧いただけますので、ご興味をお持ちの方はお気軽にご相談ください。